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「クレームがない」は、患者満足の証拠?2012:05:10:13:01:47
クリニックでの患者さんとのトラブルや、患者さんからのクレームは、患者の非も多いので
すが、やはりクリニック側の対応が問題になることも少なくはないようです。クレームは、
クリニックに不足していることやより一層のサービスの提供のきっかけとなる重要な外部
情報です。「気分が悪い」、「耳が痛い」と言って、聞かなければせっかくのクリニックの改
善のチャンスを逃すことになります。
最近では、「患者がクリニックを変える」と言われますが、少し前までは、患者はクリニッ
クに対し何も言えませんでした。何か文句を言ったら、しっかり診てもらえないんじゃない
かと考えたからです。他産業で「顧客満足(CS)」の考えが広がり、医療現場でも数々の
医療訴訟の問題やそれを防ぐためのインフォームドコンセントやセカンドオピニオンなど情
報開示の考え方が変化する中で、患者さんの権利意識は根付いてきたように思います。
患者さんが自分の意見・主張をクリニックにはっきり伝えるようになってきたのです。
患者さんからのクレームや要望を「欠点を指摘された」、「当院に不満を持つ患者だ」「無
理何題を言う」と考えたら、上でも述べたように、より良いクリニックにしていくチャンスを逃
すことになります。「すべてに100%対応しなくてはいけない」ではなく、クレームの原因、要
望の意味をスタッフも含めて考え、対応できるもの、対応しにくいが改善は可能であるもの、
特定の患者さんにのみ対応が必要なこと、現時点では対応が不可能なことなどに分けて、
今できる対応をしっかり取れればいいと思います。そして「こんなご意見が寄せられたの
で、今後このような対応させていただきます」といったインフォメーションを院内掲示やホー
ムページなどで明示したらいかがでしょうか?
患者さんの意見に耳を貸してくれるクリニックとして、患者さんからのロイヤリティは確実
に上がるし、クチコミで評判になっていくと思います。患者さんがクレームや要望を出しや
すいクリニックが、患者さんにとって良いクリニックであるはずです。患者さんからのクレー
ムが無いクリニックは、「ご意見箱のような、患者さんのクレームや要望を集める仕組み
が、そもそも無い。」あるいは、「あっても出しにくい雰囲気」なので、クレームが無いので
はないか?と考えたほうがいいと思います。
患者さんのクレームや要望に向き合って改善につなげていくクリニックと「臭いものには
蓋」と耳を貸さないクリニック。先生が患者さんだったら、どちらのクリニックに行くでしょうか?
リスクと向き合いましょう2012:04:12:10:28:58
リスクとは、クリニックの経営に大きな影響を与える事象で、その発生が予め一定の確率
で発生することが知られているものを言います。医療機関では、一般企業にくらべリスク
の種類も脅威も大きいとされています。リスクは、可能な限り回避しなければなりません。
リスクを回避するということは、リスクから逃げるということでなく、リスクと向き合う、つま
り認識し、管理し、支配するということです。そのためには、まず、どのようなリスクがある
か知る必要があります。 医療機関におけるリスクは、大きく四つに分類されます。
1.経営上のリスク
医療制度・社会保険制度の改革、規制緩和、人口構成の変化、人口の減少等々、医療
を取り巻く環境は、日々、変化しています。その変化の流れは、クリニック・中小病院の
厳しい経営を強いるものです。まさにこれは、リスクです。医療機関も一般企業並みの経
営努力が必要とされています。
事業計画の策定、計画のPDCAサイクルによる管理、キャッシュフロー経営、マーケティ
ングなどの経営管理手法が医療機関でも普通に使われるようになってきました。
2.医療サービス提供上のリスク
医療サービスの提供に、必然的に存在するリスクとして、院内感染、医療過誤、食中毒
等があります。これらは、リスクを低減させる方法、管理手法もすでに多く研究されており、
また、経済的な損失に対するリスク軽減手法として、保険も準備されていますので、どれ
だけ重要なことと認識し、真摯に向き合うかによって、驚異を低減できるリスクでもあります。
3.環境リスク
医療機関が環境を汚染したり、破壊したりした際、その復旧や損害の賠償を求められる可
能性があるというリスクです。もちろん経済的な損失も大きいですが、医療機関の社会にお
ける立ち位置を考えても十分な配慮が必要です。感染性医療廃棄物に関する特段の配慮
はもちろんですが、医療廃棄物、一般廃棄物、水質管理等にも十分な配慮が必要です。
4.外部環境リスク
例えば、被災。被災しても医療機関としての役割を果たしていけるように、普段から、スタッ
フの安否確認の方法や、薬剤や医療用備品・消耗品の確保の方法をシミュレートしておくと
ともに、地域住民とのコミュニケーションを図り、いざというとき医療が提供できるように準備
する必要があります。
ハインリッヒの法則2012:03:13:13:33:01
医療に従事されている方は、すでに何度も「ハインリッヒの法則」については、学んでい
らっしゃると思います。何度もということを裏返して考えれば、それだけ重要だということ
だと考えられます。
それでは、おさらいです。ハインリッヒの法則は、「1対29対300」の法則と言われる
こともあります。一つの事故が起こった場合、そこには29のインシデント=「事故には至
らないが危険なこと」が潜んでいるとされます。また、ひとつのインシデントの中には、
300のちょっとしたミスが潜んでいるとされます。一つの事故には、8700のちょっとした
ミスが潜在していて、そのどれが事故の原因、引き金になるかは、予測がつきません。
この「ちょっとしたミス」は、「ヒヤリ・ハット」とも呼ばれます。事故を防ぐためには、この
「ヒヤリ・ハット」を、いかに表面化(報告)させ、それが起きないように対策を立てて、実
践していくことが必要です。報告→対策→実践の流れが大切です。まず「報告」をしても
らうためには、スタッフが発言しやすい環境を作ること、ちょっとしたミスの報告を歓迎す
る雰囲気を作らないといけません。「対策」は、みんなで考え、押しつけで無く、自律的に
防止される仕組みが作られるようにしないといけません。また、ヒヤリ・ハットやインシデ
ントの報告、および取られた対策は、すべてしっかり記録を取り、残していくことが大切
です。
「ヒヤリ・ハット」の原因は、人間のエラーが多くを占めます。多く見られるものとして、
一人の作業量の許容範囲を超えた負荷が掛かったときに起きるもの(過重)、注意力の
散漫によるもの、思い込みで行動したことにより起こるもの(憶測)があります。過重と注
意力の散漫は若年者に多く、憶測はベテランに多いのが特徴です。ミスの原因を分析し、
特徴を考慮して対策を取ることが肝要です。
















