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会計でクリニックを強くする(6)2010:01:26:11:04:22
「クリニックの健全な発展のためには、正確な会計が大切です」というお話しを続けさせていただいています。前回は、クリニックの収益効率のお話しをさせていただきました。診療報酬も残念な結果にはなりましたが、ほんの少し上がるようです。ともあれ外部要因で収入が向上することは、歓迎すべきことですね。今回は、その収入の反対側、経費の中で、最も利益に大きな影響を及ぼす、人件費のお話しをしたいと思います。
前回、医業収益から経費を引いた残りの利益が、医業収益全体のどれくらいにあたるかというお話しをしました。無床院外の個人クリニックでは36.7%、法人クリニックでは5.8%とお伝えしました。ということは、逆に考えますと、個人クリニックでは医療収益の63.3%、法人クリニックでは医療収益の94.2%が経費だということです。個人の63.3%のうち27.1%が人件費です。なんと経費の4割を占めます。法人の94.2%のうち58.3%が人件費、約6割を占めます。
ここで、人件費に何を含むか定義をしっかりしておきたいと思います。個人クリニックの場合、従業員の給与・賞与、専従者給与、福利厚生費(社会保険料・雇用保険料を含む)、退職金です。
法人クリニックの場合、理事報酬、従業員の給与・賞与、福利厚生費(社会保険料・雇用保険料を含む)、退職金です。法人クリニックの人件費率が高いのは、理事報酬を含んでいるからです。また、厚生年金への強制加入による社会保険料負担も大きいと思います。ちなみに、無床院外の法人クリニックの理事報酬は、医業収益に対し平均で28.2%となっています。
この医業収益の30%にのぼる経費をコントロールすることは、非常に重要です。昇給や賞与の額を年間いくらと定めているドクターもたくさんいらっしゃると思います。そのとき、今回、お話しした医業収益に対する人件費の率を意識することが大切です。
数字で物事を判断しようと考える場合、判断の元になっている、その数字が正しいかどうかが重要な問題だとご理解ください。誤りを含んでいたり、歪んでいる数字を元にして、正しい判断ができないことは、EBMでも同じですね。
(数値は、TKC医業経営指標平成21年版)






