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「平成27年度税制改正 資産課税編」 Vol.473 2015年3月3日発行

資産課税については、改正項目の多くは拡充、期限の延長です。以下、その内容を概観していきます。

●住宅取得等資金贈与の非課税枠の見直し

直系尊属から贈与された住宅取得等資金の非課税措置については、その適用期限を平成31年6月30日まで延長しています。
また、非課税限度額についても、住宅取得等に消費税10%が適用される場合とそれ以外の場合に分け、その上で、良質な住宅とそれ以外に区分し、消費税10%適用の場合、住宅取得に係る契約の締結期間が平成28年10月~平成29年9月までは、良質な住宅取得には非課税枠は最大3,000万円、それ以外の住宅取得には最大2,500万円とする等の改正が行われています。
さらに、良質な住宅家屋の範囲に、一次エネルギー消費量等級4以上に該当する住宅家屋等が加えられています。
なお、東日本大震災の被災者に関しても一部非課税限度額が異なるものの同様な改正がなされています。

●結婚・子育て資金の贈与税の非課税措置

具体的な内容は、(1)親・祖父母(贈与者)は金融機関に子・孫(受贈者20歳以上50歳未満)名義の口座を開設し、(2)当該口座に結婚・子育て資金を一括して拠出、(3)子・孫ごとに1,000万円を非課税とする、(4)贈与者死亡時の残高を相続財産に加算するが2割加算はない、(5)受贈者が50歳に達する日に口座は終了し残高があれば贈与税を課税、(6)適用期限は、平成27年4月1日~平成31年3月31日まで、とするものです。
なお、結婚・子育て資金の払出し可能な使途ですが、結婚費用(限度額300万円)、不妊治療、子の保育費、出産費用等が挙げられています。

●教育資金贈与の一部見直しと期限延長

適用期限は、平成31年3月31日まで延長、そして、特例適用対象となる教育資金の使途の範囲に、通学定期代、留学渡航費等が加えられています。

●非上場株式に係る納税猶予の一部見直し

非上場株式の相続税・贈与税の納税猶予について、事業承継の円滑化の観点から贈与税の納税義務が生じないよう一部改正がなされています。
具体的には、1代目が存命中に、2代目が3代目に株式を贈与した場合(3代目が納税猶予制度を活用して再贈与を受けること)には、猶予されていた贈与税の納税義務が免除される等の改正です。

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「高額療養費の自己負担額改定」 Vol.472 2015年2月24日発行

●医療費の支払いが高額になった時

けがや病気で入院等をし、医療費の支払額が高額になった時、自己負担が一定の額を超えた場合、申請により後から払い戻される制度が健康保険の{高額療養費制度}です。
高額になる事が事前に分かる場合には「限度額適用認定証」を保険者に交付してもらい医療機関に提示しておくこともできます。
その場合は支払い時に減免された額を支払うだけで一時的な大きな負担をしなくても済むようになっています。

●払い戻しを受ける場合は

高額療養費を申請して払い戻してもらうには病院等の領収証も必要になりますが、病院は保険者に提出される診療報酬明細書(レセプト)の審査を経てから支払いが行われるので診察月から3ヶ月以上はかかるのが普通です。

申請は全国社会保険協会や加入している健康保険組合です。
また、被保険者が同じ月に入院や通院があったり、複数の医療機関に受診したり、被扶養者が医療機関に受診した時は自己負担限度額を世帯で合算する事が出来ます。
さらに高額医療費を受けた月が直近12カ月間に3回以上あった時は4回目から自己負担額が軽減されます(多数該当)。

●平成27年1月から自己負担限度額改定

これまで70歳未満の被保険者に係る自己負担限度額は所得区分が3段階でした。
改正では上位区分が増え次のように5段階に区分されます。

(1)標準報酬月額83万円以上の人
  252,600円+(医療費-842,000円)×1% (多数該当限度額140,100円)

(2)標準報酬月額53万円以上83万円未満
  167,400円+(医療費-558,000円)×1% ( 同 93,000円)

(3)標準報酬月額28万円以上53万円未満
  80,100円+(医療費267,000円)×1% ( 同 44,400円)

(4)標準報酬月額28万円未満の人
  57,600円 ( 同 44,400円)

(5)市町村民税が非課税の人
  35,400円 ( 同 24,600円)

今回は70歳以上の方の変更はありません。

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「平成27年度税制改正 個人課税編」 Vol.471 2015年2月17日発行

個人課税については、配偶者控除を中心とした各種控除や税率構造等の大きな改正は見送られました。以下、主な改正項目を概観していきます。

●国外に居住する親族の扶養控除の適正化

国外扶養親族21人もの扶養控除の適用を受けていた事例があり、その適用に疑義のあるものも散見されることから、適用を適正にするための改正が行われました。
具体的には、国外に居住する親族に係る扶養控除等の適用を受ける納税者に対して、確定申告書等に次の書類を添付し、又は当該確定申告書等を提出する際に提示することを義務付けるものです。

(1)親族であることが確認できる書類(例:戸籍の附票の写し、出生証明書)
(2)納税者が親族の生活費等に充てるための支払を行ったことを確認できる書類
 (例:送金依頼書、クレジットカード利用明細書)

この改正は、平成28年分以後の所得税について適用されます。

●国外転出時の譲渡所得等の課税の創設

租税条約上、株式等のキャピタルゲインなどは居住地国課税です。
これを利用し、含み益のある株式を保有したまま、株式等の譲渡非課税国に出国し、その後に売却することで、課税を逃れることができます。
これを防止するため、一定の高額の資産家を対象に、出国時に未実現の含み益に対して特例的に課税する規定を創設しました。
具体的には、出国時に有価証券の評価額が1億円以上の者であり、かつ、出国直近10年以内において5年を超えて居住者であった者が対象です(入管法別表第一の在留資格で居住していた期間を除く)。
また、未実現に対する課税ですので、納税資金が不十分であることを勘案し、一定の要件を具備することで納税猶予が選択できる措置も講じられています。
なお、この改正は、出国者(特例対象者)の有する有価証券等を贈与、相続又は遺贈により非居住者に移転した場合にも適用がありますので留意が必要です。
適用は、原則、平成27年7月1日以後に国外転出をする場合又は同日以後の贈与、相続若しくは遺贈からです。

●未成年者のNISAの創設

年間投資上限80万円、非課税期間5年間、非課税投資総額が最大400万円で、18歳になるまで原則として払出し不可といった要件があります。適用は、原則、平成28年1月1日以後の申し込みからです。

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「平成27年度税制改正 法人課税編(2)」 Vol.470 2015年2月10日発行

●試験研究費の税額控除制度の見直し

控除限度の総枠は、当期の法人税額の30%を維持しつつ、オープンな技術革新を促進する観点から、共同研究・委託研究などの「特別試験研究費」については、控除限度額を別枠で5%手当てし、特別試験研究費の範囲を拡充するとともに税額控除率も引上げています。また、限度超過額の繰越控除は廃止となっています。
なお、試験研究費の総額に係る税額控除限度額は、当期の法人税額の25%(現行30%)に引下げられています。

●所得拡大促進税制の拡充

給与等支給額の増加要件を緩和し、中小法人等については、平成28年4月1日以降に開始する適用年度について3%以上(現行5%以上)とし、それ以外の法人については、平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する適用年度について4%以上(現行5%以上)としています。

●外形標準課税の拡大

中小法人等に対する適用は見送られ、資本金又は出資金1億円超の普通法人の法人事業税の標準税率を次のとおり改正し、それぞれ平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度及び平成28年4月1日以後に開始する事業年度からの適用となっています。

(改正案)平成27年度 平成28年度
付加価値割 0.72% 0.96%
資本割 0.3% 0.4%
所得割 6.0% 4.8%

付加価値割(現行0.48%)と資本割(現行0.2%)は2倍に拡充、そして、所得割(現行7.2%)は2/3に引下げられ、赤字法人には厳しい改正となっています。また、地方法人特別税の税率(現行67.4%)も適用開始時期を同じくしてそれぞれ93.5%、152.6%と改正されています。
なお、賃金を上げた企業や中堅企業に対しては緩和的な特例措置が取られています。

●自己株取得による資本金等の額の見直し

自己株式取得等によって資本金等の額が、資本金と資本準備金を加えた額を下回る場合、当該金額(資本金+資本準備金)を資本割の課税標準とし、また法人住民税均等割の税率区分の基準とする見直しがなされています。
これにより、自己株式の取得による減税に制限がかかることになります。

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「平成27年度税制改正 法人課税編」 Vol.469 2015年2月3日発行

平成27年度の税制改正は、法人税改革が中心です。
その特徴は、法人税実効税率の引下げに伴う財源不足は同じ法人課税の枠内で調達する、というものでした。
しかし、改正項目の多くは資本金1億円超の大法人を対象としたものとなり、結果として、先行減税となる改正案です。
以下、主な改正項目を概観していきます。

●法人実効税率の引下げ

法人税の実効税率(標準課税ベースで34.62%)を平成27年4月1日開始事業年度から2.51%、平成28年4月1日開始事業年度ではさらに0.78%引下げ、以後数年で20%台まで引下げるとするものです。
なお、中小法人等の軽減税率15%は、2年間延長されることになっています。

●欠損金の繰越控除の見直し

改正案は、中小法人等を除く資本金1億円超の大法人のみの見直しとなっており、控除限度額は、平成27年4月1日開始事業年度からは 所得の65%(現行所得の80%)、平成29年4月1日開始事業年度からは所得の50%に縮減するものです。
なお、新設法人や再生計画の決定等があった場合には、一定の期間までは所得の全額を控除できるものとし、上場や再上場等の場合、以後の事業年度は対象外とするものです。

●欠損金等の繰越控除の延長

現行の9年から10年に延長です。
これに合わせて帳簿書類の保存要件も10年に延長されています。
この改正は、平成29年4月1日以後に開始する事業年度において生じた欠損金額から適用です。

●受取配当金の益金不算入の見直し

改正案では、持株比率に応じて益金不算入割合を次のように区分しています。

持株比率 益金不算入割合

5%以下 20%
5%超~1/3以下 50%
1/3超~100未満 100%
100% 100%

※負債利子控除に関しては、1/3超100%未満保有の関連法人株式等を除き廃止となっています。
この改正に伴い、負債利子控除額の計算の簡便法の基準年度を平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度に改められています。

※株式投資信託の分配金は、

特定株式投資信託(益金不算入20%)を除き全額益金算入、また保険会社が受ける配当金については、特例的な措置が講じられています。

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