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「平成27年度税制改正 消費課税編」 Vol.468 2015年1月27日発行

消費税に関して、改正の柱は、消費税率(国・地方)の10%への引上げの施行日を平成29年4月1日と定めたこと、それに伴って附則第18条第3項(景気判断条項)が削除されたことです。以下、主な改正項目を概観していきます。

●国境を越えた役務提供に対する消費課税

国外からの輸入物品(外国貨物)には消費税は課されていますが、国外事業者から提供される役務(以下、電子書籍・音楽・広告の配信やクラウドサービス等)には消費税が課されていませんでした。
その結果、同じ役務を提供する国内事業者との間の公平・中立な競争環境が著しく損なわれました。
それは、アマゾン等の海外事業者が何か租税回避を画策したわけではなく、我が国の消費課税の仕組みそのものがネット社会に対応していなかったことが原因でした。
そこで、今回、国外事業者から国内の者へのネット等を通じた役務の提供について、国内取引と位置付けて消費税を課税する改正を行いました。具体的には、提供される役務が「事業者向け」であるか「消費者向け」であるかに応じてそれぞれ課税方式を設けています。
事業者向け取引に係る課税方式は、国外事業者は不課税で役務の提供を行い、役務提供を受けた国内事業者が申告納税を行うものです。この場合、国内事業者は納税と仕入税額控除を同時に行うことから、課税売上割合95%以上の国内事業者にあっては、納税額と仕入控除税額を同額とみなして申告対象から除外する、となっています。
一方、消費者向け取引に係る課税方式では、国外事業者の国内登録を前提に、国外事業者は、課税で役務の提供を行い、納税義務者となって国内の税務署に申告納税を行います。
この改正は、一部を除き、平成27年10月1日以後の取引から適用されます。

●国外事業者による芸能等の役務の提供に係る消費税の課税方式の見直し

国外事業者が国内において行う芸能・スポーツ等の役務の提供については、国外事業者の消費税の納税意識が希薄であることから、今までも課税漏れが生じていました。そこで、今回の改正でその取引に係る消費税の納税義務を、その役務の提供を受ける国内の事業者に転換させる措置を講じました。
適用は、平成28年4月1日以後に行われる役務の提供からです。

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「高齢化する経営者」 Vol.467 2015年1月20日発行

●年齢別 地域 企業業績

黒字企業は30代以下では80.4%で40代80%、60代が79.4%、50代79%となっていますが70代以上になると78%以下となっており、一概には言えませんが年齢が業績に影響しているのかもしれません。
地域別では70歳以上の社長は東京が最も多く4社に1社であり、全国的に60代の構成比が全てで最も多くなっています。又、最も平均年齢が高いのは岩手の62.4歳、最も低いのは沖縄、次に滋賀、大阪、広島、愛知の順と西日本で多くなっています。
商工リサーチでは「社長が高齢化するほど安定や成長を支えるビジネスモデルの構築が遅れ、従来の営業モデルからの脱却が難しく、業績低下につながっているのがうかがえる」と分析しています。
売上と利益を見ても増収増益の比率が高かったのは、社長が30代以下の企業38.2%であり、「減収減益」の比率は70歳以上26.8%が最も高く、次に60代26.1%となっています。
若い社長だから一概に業績が良いとは言えませんが高齢者になると新しい事への挑戦や意欲が少なくなる事はあり得る事です。

●事業承継は大きな問題

2014年の中小企業白書では事業の将来に見通しが立たず、誰にも相談せず廃業するケースが多くなってきており、高齢化が進んでも「後継者難」を理由に継承がスムーズに行われていない現状が分かります。
特にオーナー企業では子や親類には後を継ぐ人がおらず、事業承継が難しい状況となっています。白書では円滑な事業承継が可能であれば事業を続けていくケースも少なくないとみています。

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「消費税「軽減税率」導入問題 「黒ネコ」と「たいやき」の昔話」 Vol.466 2015年1月13日発行

●平成27年10月の消費税増税は延期

平成26年11月18日、安倍首相は、GDPが2四半期連続でマイナス成長になったこと等を踏まえ、平成27年10月に予定していた消費税10%の増税を平成29年4月まで延期する方針を発表しました。
また、平成29年4月増税時のタイミングでは、景気条項を付することなく、延期する考えがないことも示しています。自公両党はこの再増税時に「軽減税率」の導入を目指しているようです。

●与党税協が示した軽減対象範囲の8類型

これは消費税の標準税率より低い税率を「生活必需品」に適用するという議論です。
6月に与党税制協議会は「飲食料品」の「軽減税率」の対象範囲の8パターンを示しています。

(1)全飲食料品、(2)全飲食料品-酒、(3)全飲食料品-酒-外食、
(4)全飲食料品-酒-外食-菓子類、
(5)全飲食料品-酒-外食-菓子類-飲料、
(6)全飲食料品-酒-外食-菓子類-飲料-その他の加工食品(=生鮮食品)、
(7)米、みそ、しょうゆ、(8)精米

この「軽減税率」の議論は、低所得者ほど税負担が重くなるという「逆進性」を緩和することが目的で、欧州の付加価値税(日本の消費税に相当)では、食料品や書籍に導入されています。
一方で「軽減税率」導入には、否定的な議論もあります。

(1)対象品目の「線引き」が困難であること、
(2)食料品の軽減税率は高所得者にも恩恵が及ぶこと、
(3)事務処理コストに零細事業者が耐えられないことなどが挙げられます。

●「線引き」問題は昔からあった!?

欧州の軽減税率導入時点では世の中の取引が今ほど複雑ではありませんでしたが、現代はサービスとモノが複合的に組み合わさっているだけに、今の欧州の付加価値税でも「線引き」問題は大きな課題を抱えています。
確かにテイクアウト、出前、ケータリング、イートインや居酒屋の酒とソフトドリンクが混ざった「飲み放題メニュー」など「線引き」が難しいものがあります。

「線引き」の話は物品税時代もありました。

・「黒ネコのタンゴ」は「童謡(非課税)」に当たらないので課税(歌謡曲扱い)となったのに対し

・「およげ!たいやきくん」は童謡に当たるため非課税と判断されました。

間接税課税の難しさはいつの世も同じです。

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「平成27年1月以後に開始する相続「小規模宅地等の減額」の改正」 Vol.465 2015年1月6日発行

●H27.1.1以後の「小規模宅地等の減額」

平成27年1月1日以後に開始する相続に係る相続税について適用される基礎控除額の引下げ・税率構造の見直しによる税負担の増加を緩和するため、次の「小規模宅地等の減額」の改正が行われております。

(1)特定居住用宅地等の限度面積の拡大
(2)特定事業用等宅地等と特定居住用宅地等の完全併用

●特定居住用宅地等は限度面積330平方メートルに拡大

特定居住用宅地等の限度面積が240平方メートルから330平方メートルに拡大されました。
これは大都市圏における「特定居住用宅地等」を適用している事案の平均値が約360平方メートルであることなど居住用宅地の実情に合わせた改正です。

●「特定事業用等」「特定居住用」の完全併用

小規模宅地等の減額を受けようとする宅地等が複数ある場合には、「特定事業用等宅地等」(特定事業用宅地等と特定同族会社事業用宅地等)、「特定居住用宅地等」と「貸付事業用宅地等」の限度面積を全体で調整する規定が設けられています。
今回の改正後も次の算式により減額の適用ができる限度面積が調整されます。
(これを「限定併用」といいます)。

【算式】

特定事業用等宅地等の面積×200/400

+特定居住用宅地等の面積×200/300

+貸付事業用宅地等の面積 ≦200平方メートル

今回の改正では、この算式によらず、「特定事業用等宅地等」と「特定居住用宅地等」のみである場合には「完全併用」できるという制度が設けられました。つまり、「特定事業用等」400平方メートルと「特定居住用」330平方メートルを合わせて730平方メートルまで制限なく適用できることになります。

●小規模宅地等の「選択」が変わってくる

「限定併用」の考え方では、減額金額が最大となる選択をする場合には、次の算式による「1平方メートル当たりの減額金額」を比較して大きなものから選ぶことになります。

・「特定事業用等」1平方メートル単価×80%×400/200
・「特定居住用」  1平方メートル単価×80%×330/200
・「貸付事業用」 1平方メートル単価×50%

ただ「完全併用」が導入されたことにより、1平方メートルの減額が大きな「貸付事業用宅地等」をあえて選択せず、「完全併用」を用いた方が有利なケースも出てきました。今後は「限定併用」「完全併用」の両者を計算して比較し検討する場面も出てきそうです。

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「海外子会社派遣社員の給料」 Vol.464 2014年12月26日発行

●海外子会社の日本人の給与

中小企業の海外進出も最近ではあまり特別なことではなくなってきました。しかし、海外子会社勤務の日本人社員の給与を全額日本の本社で負担している中小企業をまだ見受けることが多々あります。
海外進出の多くは人件費が安い国でコストダウンすることが目的ですので、当然日本人社員の給与を海外子会社で負担していてはいつまで経っても利益は出てきません。また海外の現地給与で駐在する日本人社員はまずいません。
海外勤務者の方が特別手当がついて、日本で勤務する社員より給与が多い場合が一般的です

●海外子会社への寄附金と認定されます

しかし、海外子会社に勤務する日本人社員の給与を全額日本の本社で負担している場合は、海外子会社に駐在する日本人社員の役務を無償で提供していることになり、税務上海外子会社に対する「寄附金」と認定されます。海外子会社への「寄附金」は全額損金不算入となり、課税されます。

●まずは現地企業の給与規定の整備から

海外子会社と言えども独立した一企業ですから、社長も必要ですし、役員も必要です。しかし日本と海外では圧倒的に貨幣価値が違います。
日本人社長や役員と言えども、日本の水準での報酬は払えません。そこで現地の水準での給与規定(役員報酬も含む)を定めて、規定に沿った給与は海外子会社から支給するようにし、日本での給与との差額は、較差補てん金あるいは海外出張留守宅手当等として本社から支給すれば、税務上「寄附金」は発生しません。

●常駐社員がいない場合

中小企業の場合、現地に役員等を常駐させるほどの規模でない場合もあります。しかし管理の為に、毎月日本人社員が行って管理しなければならないような場合は、担当の日本人社員には海外子会社での職制等を与えず、あくまで本社社員として管理に来ていると言うことで、経営指導料等の名目で本社で手数料を徴収するといった方法もあります。

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