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「平成28年度税制改正大綱 個人課税編」Vol.518 2016年2月2日発行

個人課税については、配偶者控除等各種控除の抜本的な改正は見送られました。以下、主な改正項目を概観していきます。

●空き家に係る譲渡所得の特例

昨今、不動産は、負の遺産となることもあり、空き家が社会問題化してきました。その解消策がこの特例の創設です。特例の内容は、次のとおりです。

相続時から3年を経過する日に属する年の12月31日までに、被相続人が住んでいた家屋を相続した相続人が、当該家屋(耐震性を具備したものに限り、その敷地を含む)又は除去後の土地を譲渡した場合には、当該家屋又は除去後の土地の譲渡益から3,000万円を控除することができる、というものです。

但し、幾つかの要件をクリアーしなければなりません。

例えば、(1)家屋は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋(マンションを除く)であって、相続発生時に、被相続人以外の居住者がいないこと。

(2)相続時から譲渡時点まで、居住、貸付け、事業の用に供されていないこと。

(3)譲渡価額が1億円を超えないこと、などです。

適用期間は、平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間の譲渡です。

●三世代同居改修工事の特例

三世代同居のために改修工事を行った場合、次の(1)又は(2)の特例が適用できる規定で、新たに創設されたものです。

(1)改修工事の住宅借入金等(償還期間5年以上)の年末残高1,000万円以下の部分について、一定割合を乗じた金額を5年間の各年において所得税額から控除する。

(2)改修工事の標準的な費用の額の10%相当額をその年分の所得税額から控除する。

適用対象期間は、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に居住に供したときです。

改修工事には要件があり、その対象工事は、(1)キッチン、(2)浴室、(3)トイレ、(4)玄関で、加えて、(1)~(4)のいずれかを増設すること、改修後、(1)~(4)のうち、いずれか2つ以上が複数になること、工事費が50万円超であることなどです。

●その他の改正

(1)非居住者への相続に係る「国外転出(相続)時課税」に関し遺産分割協議確定による修正申告や更正の請求を認めるもの、

(2)市販薬の一定額購入による所得控除の創設(医療費控除との重複適用不可)、

(3)通勤手当の非課税枠15万円までの引上げ 等です。

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「労働基準監督署の調査は何を見るのか」Vol.517 2016年1月26日発行

●労働基準監督署の行う調査の種類

労働基準監督署の行う調査にはいくつかの種類があります。「定期監督」「申告監督」「災害時監督」「再監督」等です。
「定期監督」とは年度ごとに重点業種の重点項目を決めて行う調査です。
必ずしも法令違反の事業所と言うわけではありません。対象の業種等に該当したと言う事です。まず書面で通知があり日時が指定されますので、その日に管轄の監督署へ書類を持参します。法令違反があった場合には調査をした監督官から是正勧告書が出される事があります。また、監督官が事業所に来訪する場合もあります。
「申告監督」は労働者の申告を受けた場合に調査を行います。事前連絡をしてくる場合と、予告せず直接来訪する場合もあるようです。申告内容で調査項目は違いますが、誰が申告したかは告げられません。申告監督は定期監督よりは厳しくチェックが入りますので、例えば未払い残業代等があれば全社員2年遡り支払いが命ぜられると言う様な場合もあります。
「災害時監督」は労働者災害が起きた場合に行う原因究明、再発防止の為の調査です。
「再監督」は一度是正勧告後、是正報告がなされ、一定期間経過後に確認を行うためのものです。

●どんな調査をするのか

(1)賃金や時間外労働手当が適正に支払われているか、未払い賃金や手当はないか、労働時間管理をしているか、時給者の賃金は最低賃金を下回っていないか等をチェックします。

(2)休日や年次有給休暇を取得させているか、慢性的に長時間労働になっていないか等をチェックして防止、予防策を求められます。

(3)残業がある時は時間外労働協定届が出されているか、賃金台帳、出勤簿、労働者名簿は作成されているか、労働条件は明示されているか等がチェックされます。

(4)10人以上事業場では就業規則の作成届出がされているか、内容が法令や事業所の現状と適合しているか等チェックがあります。

(5)安全衛生関連では年1回以上の健康診断(深夜業は年2回)は実施されているか、50人以上事業場では衛生管理者、産業医等の選任届出、新しくストレスチェック制度が始まっておりますので、この先はここも見られるようになるでしょう。

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「経営環境と目標管理」Vol.516 2016年1月19日発行

経営環境の変化を見て目標管理の課題を発見しようとしている企業では、適切な時期と方法を選ぶことが必要です。

●経営環境と目標連鎖の関係

経営環境と目標の連鎖は、「経営環境の変化(外部環境、内部環境の変化)」→「中期経営計画・目標」→「年度経営計画・目標」→「部署目標~個人目標」の関係にあり、年度経営計画を達成するための部署目標・個人目標設定の段階で、経営環境の変化を評価し、目標管理の課題発見・目標設定に生かそうとするのでは、タイミングが遅すぎます。

●経営環境変化情報の活かし方

2~3年間の経営に大きな影響を与える中期経営計画は、その期間で外部環境や内部環境の変化にうまく対応することによって事業を発展させ、業績の向上を図ることをねらいとするもので、

(1)市場・顧客・技術・法令等、外部環境の変化に関する情報収集

(2)自社商品の売上高と利益・人材・設備・保有技術・財務状況等、内部環境の変化に関する情報収集

(3)外部環境・内部環境変化の諸情報を整理、評価して、自社の経営にとって価値が高い環境変化を発見、中期経営計画の課題・中期目標設定、年度経営計画の策定・年度目標設定、の手順で経営環境情報を活用しなければなりません。

その場合、最も重視すべき点は情報の価値判断であり、多くの情報に惑わされて混乱しないように気をつけることです。具体的にはSWOT分析・クロスSWOT分析を用いて、「自社にとっての強みと機会」を突き詰めて評価し、「強みをより強化する課題形成」と「その強みを活かす機会を発掘する課題形成」を行い、「中期目標設定」につなげることが最重要です。
このアプローチは年度経営計画で、最新の経営環境情報から再評価、検証を行い、目標管理につなげます。

●経営者・管理者の留意点

日常市場や現場で生の情報に接している多くの社員に参加してもらい、その知見を活かして情報収集と1次評価をおこない、経営者・管理者が最終判断することで、目標設定精度が高まります。

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「海外からダウンロード購入する電子書籍等への消費税課税」Vol.515 2016年1月12日発行

●消費税の落とし穴

消費税は基本的に、日本国内での商品の販売と役務の提供に課税されます。内国消費税ですから外国で消費されるものには課税しないという考えに基づくものです。
海外の業者が国内の消費者等に商品を販売した場合でも、商品が動けば輸入時に消費税は課税できました。役務の提供は空間的に限定される為、海外の事業者が国内の消費者等に大量に役務を提供することは想定外でした。
ところがインターネットの普及により海外の業者(アップルやアマゾンなど)から行われる電子書籍・広告の配信等のサービスが急速に普及し、これには消費税が掛かりませんでした。しかし同様のサービスを国内で行っている国内の業者には8%の消費税が課税され価格面で国内の業者が圧倒的に不利な立場にありました。

●消費税における内外判定基準の改正

平成27年10月1日から、海外から行われる電子書籍・広告の配信等のサービスの提供について消費税が課税されることとされました。
それまでは、インターネット等を介して行われる役務の提供について、役務提供者の住所地によって国内取引か国外取引かの内外判定が行われていましたが、今後は、提供を受ける者の住所地で内外判定が行われることになりました。

●海外からのダウンロードと消費税の課税

海外の業者から音楽や電子書籍をダウンロードする際、いままで消費税は発生していなかったのに、これからは消費税が課されるのです。
インターネットの世界では国境がなくなっていますが、今回の税制改正で国内事業者が受けてきた消費税課税での国外事業者との価格競争の不利益がようやく解消されることになったのです。

●課税方式はちょっと面倒

課税方式は、役務の提供を行った者が国外事業者である場合、「事業者向け電気通信利用役務の提供」であれば、受ける側の事業者の消費税申告に織り込み、申告・納税する「リバースチャージ方式」です。
一方、「消費者向け電気通信利用役務の提供」であれば「国外事業者申告納税方式」となり、役務を提供する側の国外事業者が日本の税務署に申告・納税を行います。
そのため、値段は上がりますが、消費者側での納税手続きは不要です。

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「交際費課税の整理整頓」Vol.514 2015年12月22日発行

●交際費に該当しない交際費

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます)のために支出する費用をいいます。
ですから接待、慰安、懇親を目的とした飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます)のために要する費用は交際費ですが、1人当たり5,000円(消費税抜き)以下の場合は交際費に該当いたしません。
ただし専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものは、5,000円以下であっても交際費に該当いたします。

●資本金1億円以下の法人

交際費は原則損金不算入ですが、次の(1)か(2)の有利な方を選択して、損金に算入できます。
(1)飲食等のために要する交際費に該当する費用。要は以下の費用です。
「1人当たり5,000円を超える費用並びに法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出する費用」の50%の損金算入を認める。
(2)800万円までの交際費の損金算入を認める。
(1)は飲食等のために要する交際費に該当する費用の50%が800万円より多い企業が選択しますが、多くの中小企業は(2)となると思います。

●その他の企業

資本金1億円超の法人の場合は(1)の適用ができます。できますと言ったのは、平成26年3月31日以前に開始した事業年度は、交際費は原則通りすべて損金不算入でした。また資本金5億円以上の企業の100%子会社等は資本金が1億円以下であっても(1)の適用しかありません。
交際費は景気動向も踏まえ政策的に頻繁に変わります。毎年チェックしましょう。

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