訪問インタビュー

川島米穀店

川島米穀店

事業    米穀類小売業

所在地   浜松市天竜区二俣町二俣446
TEL&FAX TEL:053-925-2057 FAX:053-925-2085

ホームページ  http://www.genki-genmai.net

お話    代表 川島 正光
      (巡回監査士 石黒 祐)

創業120年の老舗『川島米穀店』4代目店主となってからの歩みを教えて下さい。

大学卒業後、天竜市役所(現在の天竜区役所)に勤務中、3代目店主の父が「癌で余命半年」と宣告され”市役所を退職して米穀店を後継するか?否か?”の決断を迫られました。「人工流出や不景気は関係ない。どんな業種でもやる気があれば必ず伸びる!」という信念のもと、37歳で衰退していた米穀販売業に就くことを決意しました。周囲が反対する中、妻が応援してくれたことが唯一、心の支えでした。
 父の闘病中に「何とか助けたい」との一心で体によい玄米を取り入れましたが、消化が悪く、味も今ひとつで、病気の体は適しませんでした。その経験を踏まえ「おいしい玄米を開発しよう!」と思いつき、専門家や精米機メーカーの元で玄米を徹底的に研究、試行錯誤しながらオリジナルの精製ラインを構築し、旨みと栄養を封じ込めて炊きやすい玄米『玄氣』を開発。その味に感嘆したJA佐賀の職員が、東京の大手スーパーに売り込みをしてくれました。他社と競合の末、店頭販売が決定し、インターネット通販へもいち早く参入しました。

オリジナル商品『玄氣』開発から黒字決算となるまでのことをお聞かせ下さい。

無洗玄米『玄氣』に続き、”蓬莱泉”で名高い関谷酒造さんの協力を得て、ワインに似た玄米酒『玄氣』を開発。早速、新聞やテレビでも取り上げられ、認知度も高まり売上が伸びたのですが、経費の管理が甘かったため、赤字の状態でした。
 昨夏、坂本&パートナー部長の大鷹さんから「看板商品『玄氣』に販売力を注ぎ、支出を見直して黒字化する。今が正念場。」との指導を受け”どうしたら黒字化できるか”を監査担当者の石黒さんと話し合ったのです。散漫な商品開発とネット広告、過剰仕入などを徹底的に見直し、無駄を削ることに専念。ネットショップを楽天だけに絞って顧客志向を考え抜きました。
 その結果、わずか2ヶ月で利益率が劇的に変わり、前年度決算は初の黒字化、現在まで月次決算黒字が続いています。「売上が変わらなくても、会計をしっかりやれば利益が出るんだ!」と、すごく自信がつきましたね。妻の力強いサポートもあって、常に数字を管理し、月次決算書を読み込んでいます。

坂本&パートナーで関与してから3年たちました。

坂本&パートナーで関与してから3年たちました。

「経理はしっかりやっていれば問題ないよ。『会計で会社を強くする』なんてあり得ない。商品をいかにお客様に売ってリピートしてもらうかが商売だ。」と思っていた私ですが、今では『会計で会社を強くする』ことを本当に実感しています。坂本&パートナーで作成した経営計画書を持って金融機関へ出向くと、対応が目に見えて違うので驚きました。金融機関や周りの方々から受けた、これまでの支援と期待に応えなければと思っています。

インタビューを終えて

幾多の困難を乗り越えて、老舗米穀店から生み出された、こだわりの無洗玄米『玄氣』は、楽天市場”発芽玄米部門”ランキング1位を連続獲得中です。地元、天竜から元気を発信する社長の活力溢れるインタビューでした。/川合