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　戦前から地元に根ざして、おにぎりを包む包装資材から始めた会社は、その後、時代の波に乗り、ポリ袋製造販売事業で全国へ事業を拡大していきました。しかし、1990年代に入ってからポリエチレン事業は供給過多で利益が減少し始め、新規分野の開拓に迫られていました。私は1997年に入社し、東京営業所へ配属、入社1年目から保険薬局分野への参入を任されたのです。現会長知人の調剤薬局経営者を紹介されたものの、商材、仕入れ先、取引先も全くないゼロからのスタートでした。既存の包装資材で培った知識と技術で作った商品第一号は“カルテホルダー”。保険薬局分野は大手３社がシェアを占有しており、商品の種類を増やすことにも苦戦しましたが、なんとかラインナップを充実させて徐々にシェアを増やすことができ、医薬分業の始まりと重なったことも相まって、参入後2年目で売上アップ、赤字だった東京営業所は大幅な黒字となりました。その後は、各地の営業所に出向いて医療を中心に営業をサポートし、その功績が認められ、会社全体の保険薬局分野責任者を務め、41才で役員へ昇進。そして、本社をはじめとした業務効率化と利益強化に取り組み、昨年春に代表取締役へ就任となりました。

  １. 正しい仕組みを知りましょう･･今までやっていたことを当たり前とせず、儲かる仕組みを理解する

2. 労力を使うところをちゃんと見極めましょう

･･やむを得ない(必要のない）ことに労力を使わず、労力は努力が報われる正しいところに使う

3. 人のために動きましょう･･自己中心的にならず人のためにしっかり動く　上司は部下の幸せのために動く

社長1期目の今期は「私を自由に使っていい」と社員に言いました。私のメッセージを行動に移してもらいたいし、伝えきれないこともあるので、社員向けの勉強会を何度も開催し、好評を得ています。各取引先の利益率を見直しながら業務の効率化を図り、正しい知識で正しい行動を当たり前にやれば増益となっていきます。

オフィスも仕事も古いやり方に慣れていたら成長がありません。大阪、名古屋の営業所を郊外から好立地へ移転した後は、人や情報が集まるようになり、売上が向上しました。効率化の完了を予定している1年半後には、本社をスマートオフィスに変え、情報や人が更に集まる場所にしたいと思っています。人材はエージェントに依頼することが多いですが、「この人に入ってほしい」と熱意を持って面接すると、ほぼ入社してくれます。本気度が伝われば、人も仕事も獲得できるのです。

今後の経営環境は、厳しさを増していくので知恵を出さねばなりませんが、“社員自身が幸せな会社にする”という信念を持ち続けて経営していきます。

　私は営業出身で会計のことはわからなかったのですが、担当者には毎月の訪問時、気軽にいろいろな質問をさせてもらい、とても助かっています。税務調査がほとんどなく、仕事に集中できることに感謝です。ソフトを最適に活用し、無駄のない会計システムを構築しています。

　松下社長は、会社書庫より『株式会社遠興 社歌』の楽譜を見つけられ、自ら歌われた社歌をYouTubeで公開しています。YouTube『株式会社遠興』で検索、美しいハーモニーをぜひお聴きください！